WebライターにとってSEOはぜひ身に着けておきたいスキルです。
しかしSEOは奥が深く、全てを網羅して覚えるのは大変です。
そこでこの記事では、
「SEOについて実はうろ覚え」
「記事執筆時に使うSEO知識が知りたい」
という方に向けて、Webライターが知るべきSEO知識をまとめました。
記事を書くときに意識したいSEO対策をまとめて知ることができます。
ぜひご覧ください。
SEO対策とは
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称です。
そしてコンテンツを検索結果の上位に表示させるテクニックがSEO対策です。
GoogleやYahooなどの検索エンジンを使って読者が情報を検索する際、検索エンジンは読者にとって最もふさわしいと思われる記事を上から順番に表示します。
きちんとSEO対策を施したコンテンツは、検索エンジンに高く評価されるので、読者が検索したときに上位に表示されます。
なぜSEO対策が重要なのか
SEO対策が重要な理由は、検索結果の順位によってクリック率が大きく変化するからです。
以下の表をご覧ください。
検索順位(オーガニック) | クリック率 |
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
検索結果の1位と5位の間には、読者がクリックする確率に8倍近い差があります。
クリック率が上がれば、より多くの読者を獲得できて、集客アップにつながります。
そのため、検索結果で上位をとるための施策であるSEO対策が重要視されます。
Webライターが知るべきSEOの基礎知識
ここからは、WebライターがSEO対策について理解するために知っておきたい基礎知識を解説していきます。
SEO対策はGoogleがターゲット
検索エンジンにはいくつか種類がありますが、SEO対策のターゲットとなるのはGoogleの検索エンジンです。なぜなら検索エンジンの中でGoogleが圧倒的なシェアを誇っているからです。
出展:総務省|令和4年情報通信白書のデータからグラフ化
上記の図は世界における2022年の検索エンジンのシェアを表したものです。
図で示したようにGoogleとそれ以外の検索エンジン間にはシェアに大きな差があります。
そのため2位以下の検索エンジンについて対策する必要性が薄く、SEO対策といえばGoogleへの対策という認識があります。
検索結果が決まる仕組み
SEO対策を理解するために、検索結果が決まる仕組みについて理解しておきましょう。
検索結果は、大きく分けて3つのステップで決まります。
まず、 クローラーと呼ばれるBot(プログラム)が、世界中のWebページを回って情報を集めます。これが「クロール」です。
次に集められた情報がGoogleのデータベースに保存されます。これを「インデックス」と呼びます。
最後にインデックスされた記事が順位付けされ、検索結果が決まります。これが「ランキング」です。
ちなみにランキングのルールは基本的に非公開です。
そのため100%正しいSEO対策は誰にもわかりません。
現在のSEO対策は、Googleが発表している大まかな方針や過去の経験則によって語られています。
GoogleのアップデートによってSEOの正解が変わる
Googleは検索結果の順位付けのルールを頻繁に変更しています。
これを「SEOアップデート」もしくは「SEOアルゴリズムアップデート」と呼びます。
SEOアップデートがあると、記事の順位が一気に下がったり、逆に上がったりします。
これは順位付けのルール変更によって、記事やサイトへの評価が大きく変化するためです。
最適なSEO対策は徐々に変化していることを覚えておきましょう。
検索順位は記事の内容だけでは決まらない
検索結果の順位は記事の内容だけで決まるわけではありません。
記事以外の要因によっても大きく左右されます。
たとえば、
- 被リンクの数と質
- ページの表示速度
- ドメインパワー
- 競合サイトの強さ
などなど、これ以外にもたくさんの項目が検索順位に影響します。
もちろん記事の内容によっても検索順位は変化します。しかし、人気のキーワードで検索結果の上位を狙うなら、サイト設計や被リンク獲得戦略なども含めた総合的なSEO対策が必要です。
被リンクとは、外部サイトのページに自分の記事のリンクが張られることです。SEO対策の中でも大きな効果があると言われています。
執筆時に意識したいSEO対策12項目
ここからは、数あるSEO対策の中から、Webライターが記事を執筆する際に意識したいSEO対策に焦点を当てて紹介していきます。
1.タイトルや見出しに検索キーワードを含める
タイトルや見出しには検索キーワードを含めましょう。
タイトルや見出しは記事の内容を端的に表す重要な部分です。検索キーワードをタイトルや見出しに含めれば、記事の内容が検索キーワードに関連したものであると検索エンジンに伝わりやすくなります。
検索エンジンは、読者がキーワードを検索窓に打ち込んで検索をかけた際、読者が打ち込んだキーワードに関連する記事を順に表示していきます。
そのため、タイトルや見出しに検索キーワードを含めて検索エンジンに記事の内容を伝えることが、SEO対策として重要になります。
2.タイトルの文字数は32文字程度
記事タイトルをつける際は、32文字程度がよいと言われています。
なぜなら検索結果にきちんと表示されるのが、だいたい32文字くらいだからです。
検索結果に記事を表示させるため、Webライターはできるだけ多くの検索キーワードをタイトルに入れようとします。
しかしタイトルが長すぎて途中で切れてしまうと、読者に伝えたい内容が伝えられず、タイトルの魅力が落ちてしまいかねません。
そのため、文章が表示される最大文字数の32文字がよいとされています。
32文字というのはあくまで目安です。
必ず32文字表示されるわけではありません。
3.検索意図を満たす記事を書く
検索意図とは読者が検索エンジンにキーワードを入力した目的のことです。
Webライターは、「読者がなぜこの検索キーワードを使って情報を調べるのか」について想像しながら記事を書きます。
読者が検索した目的、つまり、検索意図を満たした記事が書ければ、読者が記事を読み込んでくれる可能性は高くなります。
すると、読者のページ滞在時間が増えたり、ページ内のリンクを踏んでくれる確率が高くなったりしてSEOに良い影響があります。
4.EEATを意識する
EEATとは、Googleの「品質評価ガイドライン」に示されている、「質の高いコンテンツを見分けるための基準」を表した言葉です。
EEATのあるコンテンツは、Googleが「質の高いコンテンツだ」と判断するため、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
EEATは以下の単語の頭文字をつなげて作られています。
- Expertise(専門性)
- Experience(経験)
- Authoritativeness(権威性)
- Trust(信頼)
たとえば、以下に示した2つの記事について考えてみましょう。
(A):「一般的な内容が羅列してあるだけの誰が書いたか不明な記事」
(B):「他人から評価されている専門家が自らの経験にもとづいて作成した記事」
(A)はEEATのない記事で、(B)はEEATがある記事です。
同じテーマを扱っていても(A)よりも(B)の方が信頼できるのは明らかです。
EEATのある高品質な記事をつくるため、可能な場合は自らの専門性や実績、実際に経験した出来事などを記事に盛り込むとよいでしょう。
5.独自性のある内容を盛り込む
SEOを考える上で、独自性のある記事を書くことが重要だといわれています。
一般的な内容しか書かれていない同じような記事ばかりが検索結果に並んでしまうと、検索結果全体から得られる情報が少なくなり、読者の検索意図を満たせない可能性が上がってしまうためです。
そのためGoogleは独自性のある記事を検索結果に表示することで、いろいろな情報のバリエーションを読者に提供しています。
6. 記事に1次情報を盛り込む
SEOを考える上で、独自性を出すことが重要だと上述しましたが、その独自性を出すためには、1次情報を盛り込むのが有効です。
1次情報は、自分自身が経験したり調査したりして得た情報なので、自分以外のライターには書けない「オリジナルの情報」です。
この「オリジナルの情報」は、役に立つものであるほど外部のサイトから引用されます。引用されやすい記事はGoogleからの評価が高くなり、検索結果の上位に表示されやすくなります。
7.読みやすい構成を作る
読者が読みやすい記事構成を作りましょう。
読みやすい記事は、読者が最後まで記事を読んでくれる可能性が高くなります。
そのため読者の離脱率低下やページ滞在時間の増加が期待でき、SEOに良い影響があります。
読みやすい構成を作るためには以下を使うのが効果的です。
- 箇条書き
- 表
- 引用
箇条書きや表を使うと視覚的に情報が整理されて読みやすくなります。
また、適切に引用された情報は見やすいだけでなく、信頼性の担保にもなります。
8.読みやすい文章を書く
読みやすい文章を書けば読者の離脱率を下げられるのでSEOに良い影響があります。
以下の項目を意識することで読みやすい文章になります。
- 結論を先に述べる
- 適切な装飾をする
- 過不足のない文章を書く
結論を先に書く、いわゆる「アンサーファースト」はWebライティングの基本です。
Web上には無数の記事があり、無料で読めます。そのため欲しい情報がすぐに出てこないと読者は別の記事に移動してしまいます。このような理由から、結論を最初に提示する書き方が読者の離脱を防ぐのに有効です。
また、素早く記事の内容を把握できるように、文章の重要な部分に装飾をして目立たせるのも大切です。
9.見出しタグは順番に使う
見出しタグとは、タイトルや見出しを設定するタグのことです。
WordPressで記事を書く際などに使います。
見出しタグは、h1→h2→h3→h4の順番で使うのが正しい使用方法です。
たとえば、h4の見出しデザインが好きだからという理由で、h2見出しを設置した後にh4見出しを設置するのは避けましょう。
10.画像を効果的に使う
画像はアイキャッチとして効果的です。
また、図解を使うと記事内容が直感的に把握しやすくなるので読者満足度を高められます。
文字だけがぎっしり並んでいる記事は読者に圧迫感や読みづらさを感じさせます。文字ばかりの見た目にしないためにも、適切な間隔で画像を挟みましょう。
11.記事内にリンクを設置する
適切に張られたリンクは、読者と検索エンジン双方にとって便利なため、SEOにプラスの影響があります。
たとえば、引用のために記事に発リンクを張ると、記事内の主張を裏付ける根拠となるため、記事の信頼性と充実度が高まります。
内部リンクがあると、1クリックで関連記事にたどり着けるので、さらに詳しい情報を知りたいと考えている読者にとって便利です。また、クローラーがサイト内を巡回しやすくなる効果があるため、検索エンジンが記事の情報を集めやすくなります。
12.スマホからの見え方を意識する
スマートフォンで記事を読む読者は多くいます。
そのため、スマートフォンでの記事の見え方をチェックする必要があります。
スマートフォンで記事を読んだときに、文字が小さすぎたり、レイアウトが崩れていたりして見え方に難があると、読者が離脱しやすいのでSEOにも悪影響です。
とくに、Webライターはパソコンで作業することが多いので、スマートフォンでの見え方を意識できていないことがあります。記事を書き終えた後は、忘れずにスマートフォンでの見え方を確認するようにしましょう。
SEOで一番大切なこと
SEO対策を考える上で重要な言葉があります。
それは「読者ファースト」
読者のためになるコンテンツ作りが最も大切という意味です。
Googleは自ら掲げるガイドラインの中で次のように表明しています。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
出展:Googleが掲げる10の事実
Googleは自分たちの検索エンジンを多くの人に使ってもらいたいと考えています。
そのためにSEOアップデートを繰り返し、よりユーザーが満足できる検索結果になるよう開発を進めています。
仮にSEOアルゴリズムをハックできたとして、ユーザーの役に立たない記事で検索結果の上位を独占できたとしても、SEOアップデートで順位を落とされてしまうでしょう。
Googleと同じ目標を持つこと、つまり読者の方を向いて読者の役に立つコンテンツを作ることが最高のSEO対策です。
SEOを知って読者と検索エンジンに好かれるライターになろう
この記事では、Webライターが覚えておきたいSEO対策について解説してきました。
SEO対策とは、サイトや記事などのWebコンテンツを検索結果の上位に表示させるための技術です。
SEO対策は奥が深く、行うべきことが数多くあります。その中でもWebライターが執筆する際に最も意識すべきことは、読者の役に立つ記事を書くことです。
読者ファーストを忘れず、読者にも検索エンジンにも好かれるWebライターを目指しましょう。